treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

※https化しました。その影響でしばらくリンク切れなどがあるかもしれませんが徐々に修正していきます。 リンク切れなどのお気づきの点がございましたらコメントなどでご指摘いただけますと助かります。

突然やってきた社内キーボードブーム

以前居た会社内で突如、外付けキーボードを購入するブームが到来したことがあります。

発端はPCリプレイスによってキーボードの使用感が変わったことでシステム部門の人間がキーボードを自腹でUSBキーボードを購入して会社で何人か使いだしたことが発端でした。
私はこのタイミングで「ThinkPad USB トラックポイントキーボード」日本語キーボード(55Y9024)を購入して使うことにしました。
周囲では、このキーボードが好き、という話がそこかしこから出てきました

ある者は、
「僕は富士通キーボード(FKB321)が一番手にしっくりきます。これいいんですよ。」と、昔のPS/2規格のキーボードを讃えていました。
メーカは富士通高見澤(現富士通コンポーネント)という富士通グループ会社です。
私も新入社員のころはこのキーボードのPCを使っていたので、なかなかによいキーボードだという評価には賛同できます。とにかく癖がなく押し心地もスッとして、押下した時の騒音もそれほど大きくなく、まさに日本人がイイもの作りました、というキーボードを惜しげもなくPC付属の標準キーボードとして当たり前のように付属している点が評価に値します。

ある者は、
「僕は新入社員後にUNIXの管理をやっていたので、その世代のUNIXキーボードに相似したキーボードがいいっす。なのでHappy Hacking Keyboardにしました。」
と、言って2万円程度する小型のキーボードを使い始めました。
多少音が大きいのですが、この彼はそれほどタイプが速いほうではなかったので、それほど騒音にならない点も功を奏しました。とかく昔のUNIX機器で使用するキーボードは重いのでそういった意味でもHappy Hacking Keyboardは彼にベストだったようです。高級キーボードは一味違うようです。

ある者は、
「私は、TrackPoint使いたいですからUnicomp EnduraPro White Buckling Spring USBにしました。どうです?欲しいでしょう?」
以前の記事でもご紹介しましたがダイヤテックのUnicomp EnduraPro White Buckling Spring USBです。旧IBMのSpaceSaverにTrackPointが標準装備された復刻版キーボードです。彼はもともと、IBMSpaceSaverIIを使っていたことと、会社のThinkPadのキーボードも英語キーボードに交換するくらいのこだわり派だったので、この選択肢は妥当に見えました。
が、後日「あまりに打鍵音がうるさいので、使うの止めました…。オフィスで使うと周囲に響くんですよね…。」と残念そうに使うの諦めていたのはご愛敬です。
キーボードも使う場所によってはTPOを選ばないといけない製品なんですね。勉強になりました。

この時の部長は、
トラックポイント付いているの、イイよね(微笑)、安いし。」といって「ThinkPad USB トラックポイントキーボード」を購入して使っていました。
で、システム部門の部長がこれを使っているのをみて、営業や管理職にも「ThinkPad USB トラックポイントキーボード」が流行していきました。
さらに廃棄PCの17インチモニタを転用して外付けディスプレイと外付けキーボードで、ノートPCをデスクトップのように使うスタイルが確立していきました。いまどうなってるんだろうなぁ。

極め付けが、この人です。
「いやあ、やっぱこれっすよ。Realforce。これ以外ありえない。」
見れば黒塗りのカナ文字なしのキーボード刻印。見るからに高級そうなキーボードです。型番は聞きそびれたのですがキーボードに廉価PCと同じくらいの金額が掛かっていたように記憶しています。
彼はよくVisualStudioでコーディングしているときに、指が疲れてもう嫌だ、と言っていたので、指が疲れにくい、かつ入力が静かで気持ちよくタイプできるキーボード、という観点で最高級品に向かったようです。
しかも裏を見せてもらったときに驚いたのですが、ディップスイッチが存在していて、キーの配置を切り替えることができる点が驚愕でした。たとえばメジャーなところではCapsLockキーをCtrlキーに切り替えられますし、半角/全角キーとEscキーを入れ替える(Escキーを押すと半角/全角キーが反応して半角/全角キーを押すとEscキーとなるように動作する)ことができます。
これらが、ドライバやソフトウェアの力を借りることなくハードウェアのディップスイッチ一つでできてしまうのが驚きでした。

この中でも、流されることなく
「キーボードって、どれでも一緒かなぁ。あんま変わらんよ。」
と自分を貫いている人もいました。
「そもそも、効率が変わるほどのタイピングしないからね。キミたちみたいにコマンドラインスクリプト/バッチとか使わないし、アチラのチームみたいに開発・コーディングしているわけでもないんだから。それより液晶がデカい方がいいや。」
なるほど、マウス中心の操作でGUIがメインだと、こういう考え方もあるようです。

特徴的だったのが、年代の差です。
このキーボードブームで、次々とみんな自分の使いやすいキーボードに交換して使い始めたのですが、この消費行動に走ったのは全員(当時の年齢で)30代以上なのです。20代の若手社員は相変わらずPCに標準付属のキーボードを使っていました。
若いとあまりこだわりがない、ということなんでしょうか?
もしくは30代ともなると、それなりに自分に良いと思えるものを選ぶ意識が芽生える、ということなのでしょうか。

とはいえ、自分に合ったデバイスを使うだけで効率があがるのであれば、使わない手はないですよね。


貴方にとって最適なキーボードは存在しているでしょうか?

私はここしばらくはこれが最良です。

f:id:treedown:20151119140453p:plain